出雲圏域 骨粗鬆症骨折予防協議会「コツコツネット」

ごあいさつ

 コツコツネットとは出雲圏域の急性期・回復期の基幹病院と出雲医師会所属開業医が病診連携・診診連携して骨粗鬆症二次骨折を予防するために、2021年12月に組織した「出雲圏域 骨粗鬆症骨折予防協議会」の別名称です。
 ご承知のように、骨粗鬆症による脆弱性骨折は寝たきり・要介護状態の大きな原因となっています。そして、脆弱性骨折は一度起こすと、再骨折のリスクが2~4倍に増加すると報告されています。しかしながら、骨折後の骨粗鬆症治療継続率は未だ20%にも至っておりません。
 二次骨折を予防するためには、患者本人の筋力保持および環境整備はもちろんのこと、何よりも骨粗鬆症の治療継続が重要であり、治療継続率を高めるためには、地域での医療機関連携が欠かせないものと考えられます。
 そこで、コツコツネットでは病態・検査データ(DXA検査測定値)・投与薬剤の変遷などを記入した連携ツール「コツコツノート」を導入することと致しました。コツコツノートは患者さん一人一人に作成し、骨粗鬆症治療地域連携(病診連携・診診連携)を円滑に行うことにより、以下のような問題点の軽減を図りたいと考えております。

  1. 治療継続、特に症状に乏しい患者のモチベーションの維持が難しい。
  2. DXA検査がスタンダードなことは知っているが、保有していない。
  3. 投薬の選択について、迷うことがある。
  4. 栄養指導も大切であるが、自院には管理栄養士・栄養士がいない。
  5. 骨折の場合、基幹病院などに紹介するが、その後の様子が不明となりやすい。
  6. 骨粗鬆症の投薬継続の依頼を受けたが、その後の検査対応に困る
    など。
  7. 薬物療法に伴う合併症リスク

骨粗鬆症治療地域連携図

DXA検査可能医療機関・栄養指導可能医療機関は下記に示します。

連携ツール「コツコツノート」
  • B4 3つ折りのコンパクトサイズ
  • 病歴、投薬内容・病態変化
  • DXA検査数値、血液検査などを記載

患者の治療継続へのモチベーションが高まります。治療脱落が減少します。骨折や体動困難時、情報提供がスムーズに行えます。紹介状記載の時間が短縮します。大腿骨頸部骨折では加算に寄与します。

コツコツネット
参加医療機関で
掲示

骨粗鬆症治療に積極的であることを示せます。患者の安心感に繋がります。

組織図 / 入会手続き

本会「コツコツネット」は、入会金と連携ツール「コツコツノート」「連携ステッカー」の代金にて運営されます。
年1回 骨粗鬆症に関する講演会開催時にコツコツネットの会計報告を行います。

  • 不明な点・ご質問は、3人委員会までFaxにてお願いいたします。
  • 入会申込・連携ツールの追加申込は、下記からダウンロードの上、出雲医師会事務局(FAX:22-8018)に、ご送信ください。 ご入会時に、「コツコツノート」ご希望部数と一緒に、規約、「コツコツノート」利用説明文、連携用の診療情報提供書原本なども、お渡しいたします。
  • 送信後、申込された連携ツールを出雲医師会事務局へ取りにお出かけください。
  • 入会金・連携ツールの代金のお支払いは、
    • 出雲医師会会員の診療所・開業医は、毎月の会費等の口座振替項目に追加して、各医療機関の口座より徴収させていただきます。
    • 病院(出雲医師会に口座登録がない医療機関)の場合は、出雲医師会窓口で現金にてお支払いください。

初回申込料金

入会金 コツコツノート
診療所
開業医
2,000円
(連携ステッカー2枚付)
1部10円
(100部単位)
病 院 3,000円
(連携ステッカー4枚付)

追加申込料金

連携ステッカー コツコツノート
診療所
開業医
病 院
1枚100円
(1枚単位)
1部15円
(100部単位)

DXA検査引き受け機関・栄養指導引受機関一覧

DXA検査対応可能医療機関
骨粗鬆症栄養指導可能医療機関
DXA検査 栄養指導
腰椎 大腿骨近位部 橈骨 全身
島根県立中央病院
島根大学医学部附属病院
かなざわ内科糖尿病・骨粗しょう症クリニック
吉直整形外科クリニック
出雲市民病院
出雲市立総合医療センター
出雲徳洲会病院
林整形外科医院
青木整形外科医院
ひゃくどみクリニック
福田整形外科医院
北陽クリニック
すぎうら医院

○印:対応可能を示します。

連携用 情報提供書

原紙はご入会時にお渡しします

Q&A

  1. 「コツコツノート」100部も要りません、小分けにできませんか?
    申し訳ありませんが、100部単位でお願いします。血液検査などのサイクルから、2年に1部は必要になると思われますので、ご理解の程よろしくお願い致します。
  2. 入会金は払いますが、2つの医療機関で「コツコツノート」を分けようと思います。
    申し訳ありません。コツコツネットは入会金と「コツコツノート」の代金で運営されていますので、それぞれにお支払いいただきますようお願い致します。入会金と「コツコツノート」100部単位は最小限のセットになっています。ご理解の程よろしくお願い致します。
  3. 「コツコツノート」には記載しないといけない項目が多いが、限られた外来時間でどのように工夫したらよいか?
    仰るとおりかもしれません。骨粗鬆症の治療継続において重要な項目であるため、お書きいただける範囲内で何回かに分けてご記載いただければと思います。ちなみに、現病歴欄は先生が問診して記載され、検査値欄等はスタッフがカルテを参照して後から記入する、などして効率化を図っておられる医療機関もあります。
  4. DXA検査が大事というのは分かるけど、検査を受けることで結果的に患者さんの金銭負担を増やすことになるのではないか?
    仰る通りですが、骨粗鬆症診療においてDXAは重要な評価項目であり、しっかりしたデータで治療を受けられることは患者さんにとってもメリットが大きいと考えています。
  5. 検査や栄養指導を、他の医療機関にお願いすると、患者さんが戻ってこなくなる心配はないか?
    そのようなご心配がないように、検査依頼の紹介状には患者さんを再紹介するためのチェック欄を設けております。コツコツネットは病診連携、診診連携のための地域連携ですので、DXA保有施設には十分な周知を行ってまいりたいと思います。
  6. 薬の投薬履歴を記載する部分があるが、何処までさかのぼればよいのか?
    可能な範囲で結構です。しかし、自己注射 (PTH製剤)に関しては生涯に使用できる期間が限定されていますので、必ず記載をお願い致します。その他の薬剤は、副作用や注意事項の記載があれば、「コツコツノート」を発行される前後の情報で十分と考えています。
  7. 医療機関名の記入欄が狭すぎるが、どのように記載すればよいか?
    十分な記入欄がなく申し訳ございません。仰る通りですが、横広の判子を作られて記載を簡便にされている医療機関もあるようですので、参考にしていただければと存じます。